制作裏話

【 NiiK ScRipT コメント 】

自己嫌悪。理想とのギャップ。希死念慮。
ここではないどこかへ行きたいという願いを持ったことはないだろうか？
その"どこか"が結局どこなのかはずっとわからないまま。
ただ自分を変えられるのならば1歩踏み出す勇気が欲しい。
その1歩が向かう先が地獄かもしれないが。
 

楽曲ではそんな主人公が妄想の中のもう1人の自分と自問自答する様を表現しました。
Is it just me, or is it getting crazier out there?
は映画「JOKER」の中で出てくる主人公の日記からの引用です。
楽曲の最後、吸い込む息の音は遂に決断した瞬間を表現しました。

【 UNREASONEDコメント 】

NiiK ScRipTさんからいただいた詩と音楽をもとに制作しました。
 

今回いただいた作品は二部構成となっており、担当させていただいた一部の「Nervous Last Step」はで、二部の「新世界」へと向かう選択の物語でした。
 

物語の中では、重要な一歩を踏み込むための心境が描かれています。
決断を一歩と表現しているのだから、歩くという動作を心理的なイメージで表現するという方向で考えていましたが、楽曲が一人称視点で作られておりイメージを膨らませる力が圧倒的すぎたため、イメージではなく事象として主人公がどのようになっているのかを描くことにしました。
 

客観的なイメージを考えるにあたり、何をしたいのかを考えることが重要だったので考察を挟みます。
 

この物語の主人公の持っている「自分を変えたい」「勇気を振り絞って一歩踏み出したい」「世界に別れを告げたい」という思考を持っています。ただ、そういった思考は、具体的に何をするという定義できないまま脅迫的に自分をせめてきているのではないかなと考察しました。
 

抽象的なままなそれらの思考は、主人公の感じてきた感情や、体験してきた出来事が混ざっていき、主人公なりの定義が生まれてしまったのではないかと考えます。
 

いろんな感情や出来事が混ざり合ってどんどん歪曲してできあがったものを実行する物語化かなと考察しました。
 

絵では、何か出来事を引き起こそうとするような行動や、目の前に何が起きているわけでもなく、頭の中で決断が行われ、一歩を踏み込むまでの葛藤が行われ、最後の一歩が踏み込まれるという状況を表現したかったので、ただ何を見るわけでもなく座り込んでいる姿を表現しました。


 

#舞台設定
　喧騒の中じっと佇んでいる。
 

#キャラクター
　臆病者。自分を変えたいと願うが願うばかりで何もしてこなかった主人公。
 

#アクション
　全てを覆す重要な選択。勇気を振り絞って一歩踏み出し、これまでの世界に別れを告げる？告げたい？

​# 制作担当
　原作・楽曲：NiiK ScRipT
​　デザイン：Kohei Matsuura